今年の秋は遅めで、唐突にやってきたように思います。平地でも紅葉が見頃という地方が多くなってきたようで、各地から菊花展の便りが届きだしています。そろそろ、冬に向けての準備が必要な時期になってきたようです。冬囲いや霜の対策などは早めに行いましょう。
九州などで自生するノボタン科の亜低木です。半日陰を好み、耐寒性があります ので、霜に気をつければ屋外で越冬可能です。鉢植えで楽しみます。花が終わり、 姿がくずれてきたら、切り戻し、春に植え替えをします。
▲ハシカンボク 花苗のようですが、木です。 |
オーストラリアなど太平洋熱帯に分布するキントラノオ科のつる性低木。鉢植えのあんどん仕立てなどで楽しみます。冬は室内の明るいところで乾かし気味に管理します。春から生育期になりますので植え替えを行い、その後つるが伸びすぎたら軽く切り戻します。
▲コウシュンカズラ 鮮やかな黄色い花 |
チリ原産の、ツツジ科の常緑低木です。「シンジュノキ」の別名を持つように果実がつやがあって丸く、色は白から桃色をしています。晩春から初夏は白い花、秋は光沢のある果実を楽しむことが出来ます。水はけがよく、やややせた酸性土を好みます。耐暑性・耐寒性にすぐれていて、霜にあたらない戸外で管理します。
▲ペルネティア コロンとした果実がかわいいです |
南太平洋諸島原産の、トウダイグサ科の低木です。一株で緑・白(新芽)の葉色のグラデーションが楽しめます。水はけがよく、肥沃な土の鉢植えで、日当たりの良い場所で育てます。冬は室内で日のよく当たるところで管理します。伸びすぎてバランスが悪くなったら、軽く切り戻します。
▲ヨウシュコバンノキ 白と緑のグラデーションが面白いです |
メキシコやアルゼンチン原産のヒユ科の多年草です。'Amoena'の方は「アキランサス」という別名で売られていることが多いようです。カラーリーフとして花壇に多く使われ、秋口から苗が出回りますが、暖地ではそのまま植えて越冬可能ですが、他では冬前に鉢あげして室内で越冬するか、一年草のようにワンシーズンのみ楽しみます。
▲アルテナンテラ・フィコイデア 縮れ気味でカラフルな葉 |
冬花壇の草花の生育はいかがですか。霜が降りる頃になると、長く花を咲かせつづけてくれたコスモスやサルビア、マリーゴールドなどの秋花壇も見おさめの時期。草姿も乱れてきていますので、「ご苦労様」とお礼の言葉をかけて整理しましょう。手で抜ける株は手で、コスモスなど根の張っているものはシャベルで掘り上げます。枯れ枝や古根を取り除いた後は、土を掘り返し、堆肥や苦土石灰などをすき込んでから平らにならします。コガネムシの幼虫やヨトウムシがいたら、捕殺しましょう。
パンジーやビオラ、デージー、ハボタンは耐寒性が強いので、根付いてしまえば多少霜が降りても大丈夫ですが、スイ―トアリッサムやクリサンセマム・ムルチコーレはやや寒さに弱いので、霜よけや風除けを作るか、軒下に移すのが無難です。球根では、ユリやスイセンが植えられます。
マツ類の“もみ上げ(古葉とり)”は今が適期です。早めに済ませて、正月をきれいな庭で迎えましょう。また、チャボヒバ、イトヒバ、スイリュウヒバなどのヒバ類も庭の格を高めてくれる樹木です。一緒に手入れをすれば、庭がより見事になります。
また、落葉の花木・果樹の植えつけの時期です。ウメモドキ、オオデマリ、ガマズミ類、モクレン・コブシ類、カエデ、ボケ、カイドウ、サクラ類、果樹ではウメ、モモ、リンゴ、ナシ、クリ、カキ、ブドウなどが植え時です。
外が冬景色になってくると、室内鉢物の出番ですね。定番のシクラメンにプリムラ類、花期の長いシンビジウムやデンドロビウムなどの洋ラン類、クリスマスに欠かせないポインセチアやクリスマスカクタス(シャコバサボテン)、クリスマスベゴニアなどが出始めています。良質の株を入手することが、鉢物を長持ちさせる秘訣です。
戸外で管理してきた非耐寒性の鉢物類には、保護が必要になります。低温に強いタイプの洋ラン類(シンビジウム、デンドロビウム、オンシジウムなど)、エンジェルストランペット、クンシラン、ノボタンなどの鉢物類なども、霜の降りる前に室内や軒下にとりこみましょう。
なお、室内は通風が悪く、ワタカイガラムシやアブラムシ、ハダニなどが大発生しがちですから、とりこむ前に、殺虫剤や殺ダニ剤散布して退治しておきましょう。シンビジウムなど葉の付け根にカイガラムシなどが潜んでいることがありますので要注意。また、鉢の底のナメクジにも気をつけましょう。
菜園やハーブガーデンもそろそろ冬支度ですね。
夏秋まきのネギやニンジン、タカナ、カラシナなどの収穫時期です。あまった野菜類は土寄せをすれば、しばらく保てます。また、ホウレンソウやコマツナなどには霜よけをつくってやりましょう。
地上部が枯れてきたハーブ類は株元で切り取り、根元を腐葉土や堆肥でマルチングしておきます。まだ取り入れていない非耐寒性のハーブがあれば、早めに室内やフレームなどに取り入れます。
バラの大苗(接ぎ木2年生苗)の植え付けの時期です。品種が揃っているうちに好みの種類を購入しましょう。
この時期のバラ苗には、ポット植えのものと、根巻き苗(根を麻布やビニール布で包んだもの)があります。すぐに植えるのでしたら、株の充実した根巻き苗(通信販売は大体、根巻き苗)でよく、そうでないなら、ポット植えの苗の方が安心です。ただ、細長いポット(スリムポット)に植えられたものは、このまま長期間育てることができませんので、秋の間に庭ないし大鉢に定植するようにしましょう。良苗は太く充実した幹が2〜3本以上でていて、幹に傷が無いものです。すぐに植えられない場合は、根巻き苗は布をはずしてから、風の当たらない日陰地に仮植えしておきます。
日当たりがよく、水はけ、水もちがよい場所を選ぶ。植え穴は大きさ、深さとも50cmくらい掘り、植える1ヶ月前に牛ふん、鶏ふん、腐葉土や堆肥、石灰類(ほかより2週間前に)などをすき込んでおく。
植える前に土を落とし、長すぎる根を切り詰めから、水を入れたバケツなどにいれる。幹はそれぞれ、接ぎ目から20cmほど上で、外に向いた太い芽のところで切り詰める。
上記の土の用意が間に合わなかった場合は、穴を掘って土に腐葉土か堆肥を混ぜ込み、穴の底に元肥として有機完熟肥料を300gほど入れて土と混ぜる。その上に、無肥料の土を戻して根を広げて植える。植える高さは、接ぎ木の接ぎ目が地面よりちょっと高くなる程度。土が根のあいだによく入るように、棒で突っつきながら土を根ぎわまでいれる。
この段階でたっぷりと水やりし、株をゆすって土と根をなじませる。水が引いたら、さらに土を接ぎ口くらいまで被せる。
風で倒れたりしないよう、簡単な支柱をつけておくとよい。
冬は乾燥するので、稲ワラか堆肥などを株元に敷きつめる(マルチング)。
鉢は8号(24cm鉢)から10号(30cm鉢)くらいの大鉢、用土は市販のバラ培養土でよいでしょう。植え付けの方法は、庭植えの場合と同じですが、元肥は入れません。根付いた頃(植え付け1ヵ月後)に、有機固形肥料をひとつかみほど与えます。
キクの盛りの時期です。苗も出回り始めていますので、来年は大輪のキクを咲かせてみませんか。今の時期のキク苗は秋苗(秋挿し苗)といい、9月に挿し芽をして作られたものです。この苗を育てて、来年の5月に挿し芽(この挿し芽株に花を咲かせるのです)をする親株とするものです。
4.5〜5号の駄温鉢に1本植えが基本です。用土は赤玉土4+腐葉土5+くん炭(籾殻を蒸し焼きにしたもの)1の混用土ですが、市販のキク用培養土でもよいでしょう。
鉢底に防虫網を敷き、排水用にゴロ土を2列ほど入れ、培養土を入れます。キク苗は大きい蕾は摘み取り(小さな蕾は残しておく)、根を3cmくらいに切りそろえて植えます。植える高さは、苗の根元が鉢の縁より1cmくらい低い程度です。根鉢の表面にもくん炭を1cmほど敷き、粒状の化成肥料を4〜5gほどばら撒きます(根に当たらないよう土に混ぜてもよい)。最初から肥料を混ぜてあるタイプの市販の培養土の場合は、必要ありません。
植え終わったらたっぷりと水やりします。以後は、土が乾いてきて、葉がしおれ加減になってきたら水やりするようにします。4〜5日は強い風の当たらない半日陰に置き、活着したら、よく日の当たる軒下に置きます。
今年は夏の酷暑で菊の育ちが心配されましたが、菊花展では立派な花が咲いてくれているようです。
観覧時間や交通機関については、電話かホームページで確認しましょう。
県名 | イベント名 | 期間・場所・連絡先 | |
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東 京 | 農林水産祭 「実りのフェスティバル」 |
期間:11月12日〜13日 場所:江東区・東京ビッグサイト TEL:03-3502-8111 |
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晴海インフィオラータ 2010in Triton |
期間:10月30日〜11月3日 場所:中央区・トリトンスクエア TEL:03-5433-0782 |
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栃木 | いろんなダリア展 | 期間:9月7日〜11月14日 場所:下都賀郡・とちぎ花センター TEL:0282-55-5775 URL:http://www.florence.jp/ |
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埼玉 | さいたま花の祭典 | 期間:11月5日〜7日 場所:熊谷市・熊谷八木橋8F TEL:048-829-3391 |
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静岡 | 大温室テーマ展示 遠州民話の世界から |
期間:9月23日〜11月23日 場所:浜松市・はままつフラワーパーク TEL:053-487-0511 URL:http://e-flowerpark.com/ |
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愛知 | 名古屋いけばな芸術展 | 期間:11月2日〜7日 場所:名古屋市・中区役所朝日生命共同ビル TEL:052-411-3036 |
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ハロウィン 巨大カボチャとライトアップ |
期間:10月2日〜11月3日 場所:名古屋市・ランの館 TEL:052-243-0511 |
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岐阜 | オータムガーデン | 期間:9月18日〜11月23日 場所:可児市・花フェスタ記念公園 TEL:0574-63-7373 |
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バラの香り展 | 期間:10月2日〜11月23日 場所:可児市・花フェスタ記念公園 TEL:0574-63-7373 |
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富山 | 時代を彩る花々〜キク | 期間:9月17日〜11月16日 場所:砺波市・チューリップ四季彩館 TEL:0763-33-7716 |
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滋賀 | 信楽まちなか芸術祭 | 期間:10月1日〜11月23日 場所:甲賀郡・信楽地域一円 TEL:0748-82-1153 |
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奈良 | 全国都市緑化ならフェア 「やまと花ごよみ2010」 |
期間:9月18日〜11月14日 場所:北葛城郡・馬見丘陵公園 TEL:0742-27-8041 URL:http://www.yamatohanagoyomi.jp/ |
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おふさ観音秋のバラまつり | 期間:10月19日〜11月30日 場所:橿原市・おふさ観音境内 TEL:0744-22-2212 |
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京都 | Ikenobo 花の甲子園 | 期間:11月14日 場所:京都市・池坊ビル TEL:075-231-4922 |
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大阪 | かんさいフラワーショー | 期間:11月19日〜21日 場所:大阪市・花博記念公園 TEL:06-6915-0171 |
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大菊切花展 | 期間:11月9日〜14日 場所:大阪市・花と緑と自然の情報センター TEL:06-6694-8788 |
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池鶴フラワー「“花と共に40年 Xマスフラワーデザイン展”」 |
期間:11月6日 場所:大阪市・リーガロイヤルホテル TEL:06-6348-1236 |
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メティエフローラルアート 作品発表会「楽花」 |
期間:11月7日〜8日 場所:大阪市・よみうり文化ホール TEL:06-6871-1201 |
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兵庫 | 秋のバラフェア | 期間:10月16日〜11月14日 場所:宝塚市・あいあいパーク TEL:0797-82-3570 |
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パンジー・ビオラフェア | 期間:10月16日〜12月27日 場所:宝塚市・あいあいパーク TEL:0797-82-3570 |
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サルビア展 | 期間:10月1日〜11月7日 場所:加西市・兵庫県立フラワーセンター TEL:0790-47-1182 URL:http://www.flower-c enter.pref.hyogo.jp |
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ストレプトカーパス展 | 期間:10月2日〜11月9日 場所:加西市・兵庫県立フラワーセンター TEL:0790-47-1182 URL:http://www.flower-center.pref.hyogo.jp |
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夢コレクション いざ、 ジャポニズム、夢から舞台へ |
期間:9月18日〜11月7日 場所:淡路市・淡路夢舞台温室 「奇跡の星の植物館」 TEL:0799-74-1200 |
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岡山 | 国民文化祭・おかやま2010 あっ晴れ!おかやま国文祭 |
期間:10月30日〜11月7日 場所:県内各地 TEL:086-226-7905 URL:http://okayama-kokubunsai.jp/ |
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高知 | 全国生涯学習フェスティバル | 期間:11月20日〜22日 場所:高知市・高知市文化プラザ TEL:088-821-4661 |