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2002年01月23日号 最新号 2002年02月22日号

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    園芸ファン通信          【Vol.7】 2002年2月7日号

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★2月の行事  
 節分(2月3日) 立春(2月4日) 針供養(2月8日)
 建国記念の日(2月11日) 旧正月(2月12日)
 セントバレンタインディー(2月14日) 雨水(2月19日)  
          
 2月4日が立春で、暦の上では「春」になりますが、今月の前半までが1年
で一番寒い時期です。風邪などをひかれないよう、お体にはくれぐれもお気を
つけください。
 とはいえ、春は土の中で少しずつ、ひそやかに足を進めています。花壇では
房咲きスイセンの仲間や寒咲きのクロッカス、スノードロップが咲き、樹では
ロウバイに続き、そろそろウメの便りが届き出します。
 今回は、日本各地のウメの平均開花日を調べました。

・札幌(5月5日) ・仙台(2月28日) ・新潟(3月18日)
・東京(1月29日) ・長野(3月20日) ・名古屋(2月5日)
・大阪(2月9日) ・鳥取(2月9日)  ・高松(1月23日)
・福岡(2月4日) ・鹿児島(1月26日)
(国立天文台編 理科年表より)

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■季節の手入れポイント■
 
<花壇・ガーデニング> 
 早咲きのスイセン類やクロッカスに続いて、日溜りの木陰でヘレボラス(ク
リスマスローズの仲間)がひっそりと咲き出します。戸外での作業は特にはあ
りませんが、花壇やコンテナに植えたパンジーやビオラ、クリサンセマム・ノ
ースポールなどでは、萎れた花は早めに摘みとることと、追肥として緩効性の
固形肥料を2か月に1回施すようにしましょう。

<花木・庭木>
 2月に入ると、ウメの花便りがいろいろと届くようになり、サンシュユやミ
ツマタの花が満開になります。特別な作業はありませんが、寒肥や冬の薬剤散
布を済まされていない方は、早めに行なうようにしましょう(バックナンバー
参照)。

<花鉢物>
 外は寒風が吹きすさむ冬の最中でも、園芸店の中はもう春の景色、鉢物はも
ちろん、春植え球根も並べられだしています。
 さて、春の先取りで、チューリップなどの鉢物を求めるのもよいですね。も
ちろん、これらは温度をかけて促成で咲かせたものです。暖かい昼間は日の当
る外に出し、夜間は暖房の入っていない室内に取りこむようにしましょう。全
般に温度が低いので、本来の春に比べて花が長持ちしてくれます。

<家庭菜園・ハーブ>
 今年の菜園のローテーションは決まりましたか。連作を嫌うマメ科、ナス科、
アブラナ科の野菜は、3、4年以上、間隔をあけるようにしましょう。ハーブ
などのコンパニオンプランツも利用したいですね。
 なお、月の中旬になると、ジャガイモの植え付けができます。市販の種イモ
で、まだ芽が動いていないもの(中くらいの大きさでよい)を早めに入手し、
温度の低い暗いところで、植え付けまで保存します。
 ビニルトンネルを利用したニンジン、コマツナ、カブ、ダイコンなどの種子
まきもできます。今、種子をまけば、春〜初夏にかけて収穫できます。

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■大輪バラの剪定■

 H・T系やオールドローズの冬の剪定の時期です。月ないに済ませましょう。
冬の剪定は、深めが原則です。

<H・T系の剪定の仕方>
1.まず、枯れ枝、病害虫の被害の残っている枝を元から切り落とす。
2.鉛筆より細い枝と、逆に太くても軟らかいしまりのない枝、3、4年経た
  古い元気のない幹を元から切り落とす。
3.内側に伸びている懐枝や込みすぎているところの枝、枝と枝が交差してい
  るところの枝を整理する。
4.幹は、去年の春に伸びた部分を10〜15センチ残して切り詰める。
5.切り詰めるときは、外側に付いている丸くて大きな、まだ固く締まってい
  る芽のところから、7、8ミリ上で株の内側に斜めに切り落とす。すでに
  動き出している芽はえらばない。
6.幹は、同じ長さに揃えるのではなく、多少段をつけるようにすると、花が
  咲いたときにきれいに見える。

 肥料や薬剤散布を行なっていない場合は、早めに行ないましょう。
 オールドローズやフロリバンダ系は、もう少し幹を多く、枝を長く残すよう
に剪定します。

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■冬の鉢物の管理■

 立春をすぎると気温の高低とは別に、日差しが強くなります。晴れた日にガ
ラス越しに日光が当りますと、以外と高温になります。ワーデアンケースを利
用している場合は、蒸れに注意しましょう。
 さて、冬を暖かく飾ってくれた花鉢物も、そろそろ花が終わるものが出てき
ます。でも、手入れ次第でもう一度花を咲かせてくれることがあります。

●サイネリア
 冬の間に咲き終わったサイネリアは、株元の脇芽に葉を3、4枚付けて茎を
切り戻すと、もう1回花をつけるもの(ただし、春遅くなってからでは駄目)。
同時に、一回り大きな鉢に根鉢を崩さないように植え直し、株が落ちついてき
たら、10日に1回くらい液肥を与えればよいでしょう。1か月〜1.5か月
で咲いてくれるはずです。カルセオラリアも同様に再生させられます。なお、
サイネリアは花房が大きく、葉も大型で、水を多く吸うので水切れに注意。土
が乾いてきたらたっぷりと水やりするのが、長持ちさせるコツです。

●エラチオール・ベゴニア
 暮れから咲きつづけていたエラチオール・ベゴニアも、枝先まで花が咲き進
むと、新しい花が少なくなります。そうした株は、枝を根元近くの2、3節ま
で切り戻すと、その下から新しく芽を吹き、再び花を咲かせてくれます。切り
戻したら、規定の倍に薄めた液肥を10日ごとに与えます。なお、枝を切り詰
めると土の乾きが悪くなるので、水やりの代わりに霧吹きで葉水を与えるとよ
いでしょう。

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■洋ランの季節です■

 洋ラン展の開かれる季節です。花を見比べて気に入った品種が選べますので、
ファンにはたまらないですね。置ける数以上に買いこんで、処理に困ったなど
ということがないようにしましょう。また、最近は普通の園芸店でも珍しい原
種や新しい交配種など、思いがけぬ安値で売られていることがあります。目が
はなせませんね。
 そこで、洋ランの購入時の注意ポイント。

●カトレア
 蕾が開きかけ以上進んでいるもの。葉に染みや斑点、傷がないもの。

●デンドロビウム
 葉につやがあり、ピンとして上を向いているもの。8割以上の蕾が開いてい
るもの。

●シンビジウム
 8割以上の蕾が開いているもの。花茎が伸びる途中のものは、持ち帰る途中
で折ってしまったり、蕾が生長しないで落ちてしまうことがある。

●パフィオペディルム
 鉢を持ち上げたとき、株がぐらつかないもの。蕾が株の正面を向いていない
ものが稀にあるので、注意。多少蕾が固くても、花は開くことが多い。

●ファレノプシス
 最後の蕾が開きかけているもの。葉に傷や折れ目が入っていないもの。

●セロジネ
 バルブが3つ以上あり、新しいバルブが太っていて張りのあるもの。新しい
バルブにシワがよっているものは避ける。

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■ロケットをまきましょう■

 12月7日号で、チャービルの種子まきを紹介しましたが、いかがですか。
私がまいた(12月2日まき)ものは、11日に双葉が出てきて、その後順調
に育ち、暮れ前くらいから、少しづつ料理に使っています。多量に使うもので
はないので、1鉢植えておくだけで重宝しますね。
 今回は、チャービルと同様、室内の窓辺で育てられて利用価値の高いロケッ
トの紹介。

<ロケットとは?>
 正式にはサラダ・ロケットという、若葉や花を利用するアブラナ科のハーブ
です。サラダや料理のつまに利用すると、ゴマの香りと辛味がぴったりです。
暑さに弱く、普通は、露地で春(3〜5月)か秋(9〜10月)に種子をまい
て育てる1年草です。しかし、半日陰で育てられ、2か月くらいで収穫できる
ようになりますので、室内の窓辺を利用して、まいてみましょう。ロッケット
の種子は、大きな園芸店やハーブショップで売っているはずです。

<ロッケットの冬の室内栽培>
●容器と土
 プランターか大きめの平鉢に、市販のハーブ培養土(普通の培養土に腐葉土
を1/3くらい混ぜ、石灰を一握り加えたものでもよい)を入れます。

●種子のまき方
 ジョウロで軽く水をやってから、種子をぱらぱらと直まきします。ふく土は
種子が隠れる程度。

●置き場所
 窓辺の明るい半日陰。直射日光は当てないように。

●発芽
 10日ほどで発芽しますが、発芽まで乾かないように時々、細かい目のジョ
ウロで水やりするかスプレーで霧をかけます。

●間引き
 芽が出たら混みすぎたところを間引きし、10〜15センチの株間に育てま
す。

●施肥と水やり
 本葉が2、3枚になったら、2週間に1回くらい薄い液肥をあたえ、ロケッ
トは乾燥させないほうがよいので、乾きすぎないようにしましょう。室内は乾
燥しがちですので、時々、霧をかけてやるのも忘れずに。

●収穫
 本葉が6、7枚になったら、葉を収穫してゆきます(間引き苗も使えます)。

●花芽摘み
 花を咲かせてしまうと、株が枯れてしまうので要注意。花芽はすぐに摘み取
るのが長持ちさせるポイントです。
 なお、1か月間隔くらいで随時、種子をまいていけば、夏前まで収穫を楽し
めます。チャービルも同様に育てられます。

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■イベント情報■

●沖縄国際洋蘭博覧会(沖縄)
 2月2日〜11日 本部町・海洋博覧公園熱帯ドリームセンター
 連絡先Tel 0980-48-2741

●国風盆栽展(東京)
 2月9日〜2月16日 上野公園・東京都美術館 
 連絡先 Tel 03-3821-3059

●クリスマスローズ展(東京)
 2月19日〜24日 調布市・神代植物公園
 連絡先Tel 042-361-2832

●雪割草全国大会(東京)
 2月23、24日 上野・上野グリーンクラブ
 連絡先Tel 0258-66-7570

●世界らん展日本大賞2002(東京)
 2月23日〜3月3日 水道橋・東京ドーム
 連絡先Tel 03-3563-7879

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