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2002年03月18日号 最新号 2002年04月18日号

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    園芸ファン通信          【Vol.10】  2002年4月4日号

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★4月前半の行事  
 清明(4月5日) 潅仏会(4月8日) 土用(4月17日) 穀雨(4月20日) 

 今年のサクラ(ソメイヨシノ)の開花は、非常に早かったですね。しかし、
その後は気温の低い日が続き、花が長持ちしてくれたようです。さて、東京で
はヤエザクラの花もほころび始めています。本当にどうなっているのでしょう。
 草花類の種子まきや球根の植えつけはこのサクラの花(開花や落花)を目安
にするとよいのですが、気になるのが遅霜です。
 そこで、各地の「霜の終日の平均値」を調べました。

・稚内   5月1日   ・旭川   5月16日   ・札幌  4月24日         
・仙台   4月14日   ・新潟   4月3日   ・東京   2月26日  
・長野  4月28日   ・名古屋 3月28日      ・大阪  3月17日         
・鳥取    4月6日   ・高松   4月5日    ・福岡   3月13日 
・鹿児島  3月6日  
(国立天文台編 理科年表より)

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■季節の手入れポイント■
 
<花壇・ガーデニング> 
 春、急に暖かくなった年は、春花壇の花が長持ちせず、短期間で駄目になっ
てしまうことがあります。今年はどうでしょうか。気になりますね。いずれに
しろ、花が咲き続けているあいだは、追肥や花殻摘み、込みすぎたところの枝
抜きなどは怠らないようにしましょう。

<花木・庭木>
 サクラが咲き終わるようになると、木々の新緑もいよいよ鮮やかに、咲き続
く花も多くなります。咲き終わった花木から、剪定(前号参照)やお礼肥えな
どの手入れをしましょう。また、アブラムシなどが活動を始めますので、薬剤
散布も必要になります。
 庭木類の植えつけは早めに(前号参照)、早春に新しく植えた木には、晴れ
た日が続く場合は水やりをします。

<花鉢物>
 シクラメンやプリムラなど、長く咲きつづけてくれた鉢花も終わりに近づい
てきたようです。様子を見ながら、追肥や花殻摘み、枯れた葉の抜き取りをし
ましょう。また、室内で育てていた熱帯性の鉢物もそろそろ、外に出す準備。
急に直射に当てると、日焼けを起こすことがありますので、薄曇の日などに外
に出し、日に当てる用意をしましょう。

<家庭菜園・ハーブ>
 先月に引き続き、野菜やハーブ類の種子まきや苗の植付けの時期です。遅霜
に注意しながら行ないましょう(前号参照)。また、冬越しさせた野菜類は、
日が長くなるととう立ちして、食べられなくなります。なるべく早めに収穫し
ましょう。

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■庭木類に薬剤散布■

 芽吹いてきた新緑は軟らかく、油断するとアブラムシにたかられてしまいま
す。特にウメ、サクラ、バラ、モミジ・カエデ類、ツバキ・サザンカ、シャク
ナゲなどは気をつけましょう。
 アブラムシ類は農薬には弱いので、大体の殺虫剤で退治できますが、1度散
布して退治しても、すぐに風に乗って新しい虫がやってきます。やはり、長期
間薬効が持続する(1度散布すれば3週間くらいもつ)浸透移行性の殺虫剤
(オルトランやエカチンなど)の散布が効率的です。

 なお、ウメやモミジ・カエデ類は薬に弱く、薬害を起こしやすいですから、
葉が固まるまで待ってから散布するようにしましょう。小さな木の場合は、
手でつぶすのが安全です。
 バラは病害虫の多い植物です。芽出しから週に1回、殺虫剤(スミチオンな
ど)と殺菌剤(ダコニールなど)を混合散布しましょう。

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■ジャガイモ・野菜類の間引き■

 3月に植えつけたジャガイモの芽出しの具合はいかがですか。今年の春は暖
かい日が多かったので、生育も早いようです。芽が10cm以上に伸びてきた
ら、元気な芽を1、2本残してあとは元から間引きます。併せて5cmほど土
寄せし、化成肥料(チッ素とカリが多めのもの)を1株当り、30gくらい追
肥します。

 また、早めにまいたカブやネギ、ホウレンソウも発芽が始まっているはずで
す。発芽の具合を見ながら間引きましょう。株間は、最初は本葉が触れ合わな
い程度(本葉2、3枚分あける)、育ってきたら5〜6cmとるようにするの
が無難です。発芽が揃ってきたら追肥(液肥)して、発育を促します。また、
アブラムシやアオムシなどの発生に気をつけましょう。アブラムシは早めに見
つけて手でつぶすか、生の牛乳をスプレーします。アオムシの場合は手でつぶ
すのが一番です。

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■越冬した鉢物の管理■

 室内の窓辺などで越冬させてきた熱帯性の植物達は、そろそろ外の空気が欲
しくなる時期ですが、もうちょっと我慢してもらいましょう。暖かい日が続い
ても、急に温度が落ちる夜がくるものです。低温に弱いクロトンやサンゴアブ
ラギリなどは傷んでしまうことがありますから、最低温度が12、3℃を割る
ことがなくなるまで、まってからが安全です。
 しかし、日が当ると室内は高温になりますから、換気には気をつけ、暖かく
風が弱い日は、昼間だけ外に出して日光浴をさせるとよいでしょう。ただし、
冬の間、あまり光を当てていなかった種類を急に日に当てるのは、禁物。葉焼
けを起こしてしまいます。こうした場合は、薄日の光から慣らしてゆきます。

 ハイビスカスやブーゲンビレアなど葉を落としたり、半落葉で越冬した種類
も芽が動きだしてくる頃です。様子を見ながら徐々に水やりをふやしてゆきま
しょう。鉢が小さくなっているものは、気候が安定するのをまって(4月下旬
以降)、植え替えをしてやりましょう。

 そろそろ霜の心配もなくなる頃です。プリムラ類やマーガレット、ゼラニウ
ム、クジャクサボテンは光に慣らしながら、外に出しましょう。クンシラン花
芽が上がってきたクンシランは軒下などで、強い日射は避けられるところに置
きます。

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■球根ベゴニアの管理と植えつけ■

 春の園芸フェアーで最も目立つ花の1つが、球根ベゴニアですね。球根ベゴ
ニアは長日性で、本来は春から秋まで咲きつづける性質ですが、高温と多湿、
強い直射日光に弱く、暖地では夏に弱ってしまいます。ちょっと、残念ですね。
でも、うまく夏越しできれば、また秋、涼しくなれば咲き始めてくれます。
今年は、この球根ベゴニアにチャレンジしませんか。
    
<鉢物の管理>
1.置き場所:ヤエザクラが咲く頃までは、室内でレースのカーテン越しで日
が当るところ。その後は、午前中よく日の当るところに移す。

2.水やり:過湿にならないように、鉢土の表面が乾いてきたらたっぷりと与
える。

3.肥料:6月まで月1回、化学肥料の液肥(規定の倍数よりもやや薄めで)
を与えればよい。

4.夏越し:暑くなって、株の勢いが衰えてきたら、茎を半分くらいに切り落
し、風通りのよい涼しい場所に移す。過湿にならないように水やりは控えめ。

5.そのほか:株を弱わらせないように、雌花(一重で花の基に子房がついて
いる)が出たらすぐに摘むこと。
 
<球根の植えつけ>
 球根から始める場合は、花が咲くまで、約3か月かかるので、なるべく早め
にスタートします。

1.催芽:球根はいきなり植えず、平鉢などでの催芽が必要。球根を湿らせた
腐葉土でかぶさるくらい埋め(やや凹んだ方が上です)、鉢の表に新聞紙を1
枚かぶせて暖かいところにおくと、2、3日で芽が動き出す。芽が動いてきた
ら、日に当てるようにし、葉が10cmくらいの高さまで伸びたら鉢上げする。

2.鉢:6号鉢(素焼き鉢)

3.用土:腐葉土5+赤玉土4+川砂1くらいの混用土

4.植え方:まず、通気性を図るため、鉢底の1/3くらいは木の枝や砕いた
発泡スチロールを入れる。球根は根を傷めないように腐葉土を付けたままそっ
と取りだし、球根が隠れる程度の浅植え。

5.植えつけ後の管理:3日ほど強い日照と風の当らないところで養生させて、
後は、鉢物の管理と同様。

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■草花の種子まきと球根の植えつけ■
    
 そろそろ、草花類の種子まきや春植え球根の植付けの時期が近くなってきま
した。種子や球根などは早めに手配しておきましょう。

 種子まきの目安は低温で発芽するコスモスやアスター、ナスターチウムなど
はソメイヨシノが散る頃、もう少し温度が必要なアゲラタムやジニア、ペチュ
ニアはヤエザクラが咲き始める頃、高温性のサルビアやマリーゴールド、ケイ
トウ類はヤエザクラが散る頃、アサガオやヒョウタンはさらに10日くらい遅
くなります。

 春植え球根の植えつけは、ダリアやグラジオラス、ゼフィランサスなどは、
遅霜の恐れがなくなったら植えつけられます。アマリリスは少し遅く、ソメイ
ヨシノが咲き出す頃、熱帯性のカンナやジンジャー、アマリリスはヤエザクラ
が咲き出す頃を目安にしましょう。

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■イベント情報■
   
●花の文化展(東京) 
 4月9日〜14日 日本橋・三越本店 
 連絡先 Tel 03-3591-6295

●宝塚植木まつり(兵庫) 
 4月11日〜14日 宝塚市山本・あいあいパーク 
 連絡先 Tel 0797-77-2036

●花と緑の園芸博(札幌) 
 4月11日〜17日 中央区・さっぽろ東急 
 連絡先 Tel 011-212-2211

●神戸蘭展2002(神戸) 
 4月12日〜16日 中央区・神戸国際展示場 
 連絡先 Tel 078-322-5360

●フラワー&ガーデンショウ大阪鶴見(大阪) 
 4月12日〜16日
 鶴見区・花博記念公園 
 連絡先 Tel 06-6632-8703 

●国際ガーデニング&フラワーショーIN北九州(福岡) 
 4月26日〜29日 北九州市小倉北区・西日本国祭展示場新館 
 連絡先 Tel 093-551-4111

●第4回国際バラとガーデニングショウ(埼玉) 
 5月17日〜22日 所沢市・西武ドーム 
 連絡先 Tel 03-5551-9542 
 2月に記者発表があり、今回のシンボルガーデンは「印象派の巨匠モネの庭」
 がテーマになっているとのことでした。

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◆◆◆「園芸ファン通信」ご愛読者の皆様へお知らせ◆◆◆

 いよいよガーデニングシーズンの到来です。
 4月1日より、日本園芸協会主催「全国ガーデニングコンテスト2002」の
 募集を開始いたしました。
 応募料は無料。あなたのお庭の写真を撮って、お送りください。

 ●詳しい応募方法は、以下のページをご覧ください。
 http://www.gardening.or.jp/contest/index.html

 たくさんのご応募お待ちしております!

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★今号のプレゼント★

 今号のプレゼントは、「珍しい野菜の種子セット」です。5名様にプレゼン
トいたします。プランターで栽培できるミニハクサイとミニカボチャ、ミニダ
イコン、イタリア原産のニンジン、デンマーク原産の太ネギの5種類のセット
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 ご希望の方は、件名に「プレゼント希望」と書いて、ご住所、電話番号、お
名前を記入して、下記までご応募ください。締め切りは4月15日。発表はプ
レゼントの発送をもってかえさせていただきます。

【プレゼント応募先】 present10@gardening.or.jp

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 NHK趣味の園芸でおなじみの杉井明美先生と、ヨーロッパ2大フラワー
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チェルシーフラワーショーを同時に見れる、楽しくてためになるツアーです。
●詳しくは、 http://www.knt.co.jp/ikebukuro/floriade1/index.html
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 最後までお読みいただいてありがとうございます。

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 あなたのお庭の一番いい時を、写真に残してみませんか。
 今年より来年、来年より再来年……、木々も草花も大きく素敵になっていく
 ことでしょう。

 今春も第5回目のガーデニングコンテストを始めました。
 そんな写真の1枚をお送りください。
 お待ちしています!

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 います。 http://www.gardening.or.jp/qa/index.html

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