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2002年04月04日号 最新号 2002年05月10日号

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    園芸ファン通信          【Vol.11】  2002年4月18日号

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★4月後半〜5月前半の行事  
 穀雨(4月20日)  みどりの日(4月29日)  憲法記念日(5月3日) 
 子供の日(5月5日) 

 ウメから始まった春の花は、どの種類も今年は記録的に早く咲きはじめたよ
うです。あっけにとられている間に、春があっという間に過ぎてしまったよう
な気がします。
 東京ではもう八重ザクラもそろそろ終わりにかかり、ハナミズキが盛りにな
ろうとしています。2週間近く、"季節が早い"という感じです。あなたのお住
まいの地域ではいかがですか。種子まきや球根の植付けなど、春の作業は予定
通りこなせましたでしょうか。

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■季節の手入れポイント■
 
<花壇・ガーデニング> 
 暖かくなるのが早かったためか、草花の伸びが速く、形が崩れてしまった花
壇も出てきているようです。早めに枝抜きや切り戻しをした花壇はよいのです
が、手入れが遅れた花壇は、伸びすぎたり、混みすぎて、収拾がつかなくなっ
てしまいます。この場合は、春の花を早めにあきらめて、夏花壇に衣替えしま
しょう。チューリップなどの球根類をメーンにした花壇は、このまま育ててい
っても(掘り上げは6月初め頃)、来年もよい花をつけてくれるのは、日本海
側中北部や北海道などの地域だけです。可愛そうなのですが、思いきって処分
してしまいましょう。

<花木・庭木>
 フジが咲き、ツツジ類、ボタンなどが咲き終わると、春の花のラッシュも一
休みです。咲き終わった木は、花殻摘みや花後の切り戻し・間引き、お礼肥え
などの手入れをしましょう。特に愛子様のお印の花で有名になったコヨウツツ
ジ(シロヤシオ)など、落葉性のツツジ類は種子を稔らせますと木が弱ります
ので、こまめに花殻をつむようにします。
 また、アブラムシ、カイガラムシ、スリップス、各種ケムシ類の発生期です。
早めに見つけて早期駆除を心掛けましょう。

<花鉢物>
 冬の間、室内で保護していた熱帯性の花鉢物や観葉植物の仲間も、温度的に
は外に出せるようになります。ただ、本来は直射日光に強い種類でも、急に日
に当てると、日焼けを起こすことがありますので、薄曇の日などに外に出し、
日に慣らしてから本格的に当てる用意をしましょう。なお、ポトスやディフェ
ンバキア、アローカリアなど直射日光に弱い種類は、木陰や庇(ひさし)など
で日がさえぎられるところに置きましょう。

<家庭菜園・ハーブ>
 種子をまけなかった方でも、購入苗からならば、手軽に家庭菜園が始められ
ます。特にトマトやナス、キュウリなどの果菜類は、そう何本も育てられませ
んから、苗購入が費用的にも有利でしょう。
 なお、高温性のオクラやモロヘイヤ、ツルムラサキ、バジルなどはこれから
が種子のまき時になります。

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■庭木類に薬剤散布■

 ウメやカリンなどのオビカレハ(ウメケムシ)、サクラなどに多いアメリカ
シロヒトリなど、木虫類が出始める時期です。早めに見つけて、まだ群をなし
ているうちにスミチオン乳剤やディプテレックス乳剤などを散布して、退治す
るようにしましょう。
 5月になると、ツバキ・サザンカ、チャに毒蛾(チャドクガ)が発生します。
発生の初期に見つけて薬剤を散布するのがポイントです。毛の抜け殻、卵の跡
なども見つけて始末しましょう。残しておくと、風に飛んだりして肌につくと
トラブルの元になります。
 アブラムシ、カイガラムシにはエカチンやデナポンの散布をします。
 バラにはやはり、週1回、殺菌剤(サプロール、ダコニール、ミラネシンな
ど)を病気の予防に散布します。アブラムシやチューレンジバチにはエカチン
やオルトランなどの殺虫剤を散布しましょう。

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■ハーブ類の挿し芽をしましょう■

 ミント類、レモンバーム、タイム類、ザジル、セージ類、センティッドゼラ
ニウム、ローズマリー、ラベンダーなどは、今の時期から挿し芽・挿し木がで
きます。

<挿し芽・挿し木の仕方>
1.伸びた茎を5〜7センチ取る。
2.切り口を鋭利なカミソリなどで切り直し、下葉も切り取る。
3.コップで2時間くらい水揚げする。
4.平鉢に清潔な川砂か鹿沼土をいれ、箸などで穴をあけてから、その穴に茎
  を1/3ほど挿す。
5.直射日光と風の当らない半日陰の所に置く。
6.草ものなら2、3週間、木本の種類でも1〜1.5か月で発根してくる。
7.新しく芽が動き出してきたら、ごく薄めの液肥を与える。
8.葉が重なって切るようになったら、根を切らないように植え替える。

 マリーゴールドやインパチエンスなどの草花類やミヤコワスレ、モス・フロ
ックスなどの宿根草、マーガレットなども同様に挿し芽ができますから試して
みましょう。

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■鉢物類の植え替え■

 室内の窓辺などで越冬させてきた熱帯花木類や観葉植物の仲間も、普通に管
理ができる季節になりました。生育が早い種類で、鉢が小さくなってきたもの
は、鉢替えをしてあげましょう。
 ハイビスカスなどで2年たっている鉢や、ゴムノキ、ベンジャミン、カポッ
クなどで根が鉢の上に出てきている株や4、5年、植え替えしていない鉢は植
え替えが必要です。

<植え替えの手順>
1.鉢から株を抜く。根が鉢にこびりついて抜けない場合は、鉢を割らなけれ
  ばいけない場合もある。
2.根をほぐし、黒く変色している部分を切り取り、長すぎる根は切り詰め、
  新しい鉢に入るようにする。
3.一回り大きな鉢に植え直す。用土は、赤玉土6+腐葉土4。
4.根を多少切り落すことになりますので、枝も、1/5〜1/3ほど、切り
  落してバランスをとる。ハイビスカスの場合も、枝を1/3ほど切り落し
  て植えなおすとよい。

 ポトスやモンステラ、ディフェンバキアなどの観葉植物も、3年に1回くら
いで植え替えをしてあげましょう。ヘゴ材(柱)にからませているものは、そ
のまま、鉢から抜いて、土を替えた後、また鉢に植えこみます。枝が伸びすぎ
てしまったものは、伸びた枝を柱の下のほうに誘導して、針金か紐で固定する
ようにすればよいでしょう。

 背が高くなりすぎたゴムノキやドナセラなどは、5月に入ったら取木をかけ
て更新すればよく、またゴムノキ、ドラセナ、ポトス、モンステラの挿し木は
5月中旬くらいからが適期です。

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■グラジオラスを植えましょう■

 春植え球根のなかでは、最も育てやすいのがこのグラジオラス。植えつけて
から、ほぼ60日で花が咲いてくれますので、時期をずらして植えつければ、
長期間花を楽しむことができます。
    
1.よい球根の選び方 
   色つやがよく、傷がなく、やや腰高の球根が良球で、大きさは中程度の
  ものでよい。
2.植えつけの時期 
   遅霜の心配がなくなってから、5月一杯くらいまで。
3.植え場所の条件
   日当たりと水はけのよい肥沃地が適地。植える前に1u当り石灰(苦土
  石灰など)2握りほど土の表面にばらまいてからよく耕し、堆肥や腐葉土
  もすき込んで均しておく。
4.植え方 
   球間は大球で15cm、小球で10cmほど。覆土は球根の高さの2倍。
  鉢植えの場合は、7号鉢に大球3球、中球5球程度。植えこんだら、たっ
  ぷりと水やりする。
5.施肥 
   芽が出て、本葉が3、4枚出てきたら、株元から少し離して化成肥料を
  茶さじ3杯程度与える。
6.支柱立て
   雨風に弱いので蕾が伸びてきたら、株元に土寄せし支柱を立ててやりま
  す。6月まで月1回、化学肥料の液肥(規定の倍数よりもやや薄めで)を
  与えればよい。
7.そのほか 
   切花には、下葉4枚以上残して切ります。秋になり、葉が黄色くなって
  きたら、掘り上げ乾燥させて、新球(古い球根はしぼんでいる)と木子を
  はずして紙袋に入れて、室内の冷暗所で保存。
8.寄せ植え
   グラジオラスは剣葉で立性なので、横に広がる種類と組み合わせるとよ
  い。乾燥に強いポーチュラカ、ジニア・リネアリス、媒性のニチニチソウ
  などが候補だが、グラジオラスの花が咲いた後は寂しくなるので、ペンタ
  スなどポイントになるものを入れるとよい。

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■イベント情報■

●国際ガーデニング&フラワーショーIN北九州(福岡) 
 4月26日〜29日 北九州市小倉北区・西日本国祭展示場新館 
 連絡先 Tel 093-551-4111

●国際蘭展 蘭おかやま2002(岡山) 
 5月2日〜6日 岡山市・コンベックス岡山 
 連絡先 Tel 086-292-0698

●第4回国際バラとガーデニングショウ(埼玉) 
 5月17日〜22日 所沢市・西武ドーム 
 連絡先 Tel 03-5551-9542 
 2月に記者発表があり、今回のシンボルガーデンは「印象派の巨匠モネの庭」
 がテーマになっているとのことでした。

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 ◆◆◆お知らせ◆◆◆

 ただ今、「全国ガーデニングコンテスト2002」の応募者募集中です!
 あなたのお庭の写真を撮って、お送りください。
 たくさんのご応募お待ちしております!!

 →詳しい応募方法は、以下のページをご覧ください。
  昨年受賞のお庭の写真も見ることができます。
  http://www.gardening.or.jp/contest/index.html
 
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★前号のプレゼントについて★

 前号のプレゼント、「珍しい野菜の種子セット」に多数のご応募をいただき
ましてありがとうございました。80名の皆様よりご応募をいただきましたの
で、5名様を抽選で選ばせていただきました。

 次のプレゼントは、次号でお知らせします。お楽しみに!

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 最後までお読みいただいてありがとうございます。

  4月1日より「全国ガーデニングコンテスト2002」の募集を開始いたしま
 したところ、すてきなお庭の写真が少しずつ届き始めました。
  もうすぐ5月の連休ですので、お庭をきれいに手入れしたら、ついでに写
 真を撮ってお送りください。
  園芸ファン通信ご愛読の皆様からのご応募、お待ちしています!

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 います。 http://www.gardening.or.jp/qa/index.html

 日本園芸協会 〒151-8671 東京都渋谷区元代々木町14-3
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2002年04月04日号 最新号 2002年05月10日号

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