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2002年04月18日号 最新号 2002年06月05日号

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    園芸ファン通信          【Vol.12】  2002年5月10日号

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★5月の行事  
 立夏(5月6日)  母の日(5月12日)  小満(5月21日) 

 今年のゴールデンウィークは西南日本を除いて、比較的天候に恵まれたよう
ですね。各地の花の名所は大賑わいだったようですが、大分花の咲き進むのが
早く、例年とは多少、違った趣だったところが多かったようです。

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■季節の手入れポイント■
 
<花壇・ガーデニング> 
 今年は、春の訪れが早く、気温も高かったので、パンジーやロベリアなど春
の花が長持ちしなかったところが多いようですね。こうした年は、春花壇は早
めにあきらめて、夏花壇に模様替えをしましょう。サルビアやマリーゴールド、
サフィニアなどの植え頃です。花壇や鉢植えのユリが芽を出してきたら、アブ
ラムシ予防にダイシストンやオルトラン粒剤などの散布をし、有機配合肥料を
大さじ2杯くらい追肥しましょう。

<花木・庭木>
 春の花も、大分咲き終わりましたね。咲き終わった花木から、はながら摘み、
剪定(前号参照)やお礼肥えなどの手入れをしましょう。特にボタンやシャク
ナゲ類、落葉性のツツジ類は種子を成らせますと、木が弱りますので、花がら
をこまめに摘み取りましょう。また、アブラムシなどが活動を始めますので、
薬剤散布も必要になります。

<花鉢物>
 売店では、ブーゲンビレアやハイビスカス、ベロペロネ、ランタナなど熱帯
花木の仲間が目立ち、観葉植物も多くなったようです。クレマチスやハイドラ
ンジア、バラなど花木の鉢物も盛りです。春は風が強い日が多いので、店の外
のほうに置かれていた鉢は、水切れを起こしがちです。購入するときは、葉に
縮れや黄化のないものを選びましょう。

<家庭菜園・ハーブ>
 先月に引き続き、野菜やハーブ類の種子まきや苗の植付けの時期です。特に
夏に新鮮な味の楽しめるトマトやナス、キュウリなどの果菜類は、充分暖かく
なった今が植付けの時期です。苗は、芽出しの双葉まで生き生きとし、節間が
詰まってがっちりとして緑の濃いものが良苗です。

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■バラの鉢植えの手入れ■

 バラの季節が到来しました。園芸店でも、花つきの大鉢に芽が伸び出したば
かりの新苗が目につきます。今年はバラの鉢作りをしましょう。鉢で育てれば、
日当たりを求めて鉢を移動させたり、雨のときは軒下にとりこんだりと、常に
よい環境を作ってやることができます。

<適した系統>
 鉢植えできない品種はありませんが、長く伸びる大輪のツルバラは大きな容
器と広い面積が必要なので、ちょっとつらいですね。それと、どうせ育てるな
ら、花期の長い種類を選びましょう。ハイブリッド・ティー、フロリバンダは
原則四季咲きですが、オールドローズ、イングリッシュロースは1季咲きや2
季咲きの種類も多くあります。ラベルで確認するか、店員さんにアドバイスを
求めましょう。できればバラの専門店やバラ展など、またバラを多く扱ってい
るガーデンセンターで求めるのが安全ですね。

<花つき鉢の手入れ>
 枝数が多く、葉が多くついていて、葉や枝が新鮮で、病気の斑点やアブラム
シなどの害虫がついていないものを選びます。
 花が咲き終わったら、花からを摘みます。1季咲きの品種は花首の下で、多
季咲きの品種は5枚葉の上で切り取ります。
 なお、花つき鉢は小さめの鉢で売られていますので、花が終わったら、一回
り以上大きな鉢に、根鉢を崩さないように植え替えます。用土には肥料を混ぜ
ないように。

<新苗の手入れ>
 新苗は、節間の詰ったややずんぐりした感じの苗が良苗です。入手したら、
早めに大きな鉢(6号)に植え替えます。新苗は接ぎ口が不安定なので、根元
と茎を持って丁寧に扱いましょう。
 また、ついている蕾はそのまま咲かせると、株が弱りますので、5枚葉の上
で切り取ります。最初は株を充実されるのが肝腎です。株が生長をはじめ、新
しくシュートが伸びてきたら花を咲かせるようにします。

<病害虫防除>
 バラは病虫害の防除のために、定期的に薬剤散布をするようにしましょう。
春から夏までは、黒点病とうどんこ病の予防のためにダコニールかサプロール
(黒点病)、ミネラシン(うどんこ病)をそれぞれ1週間おきに散布して、予
防します。梅雨明けからは、ハダニの防除用にケルセンの散布を月2回追加。
アブラムシ、チューレンジバチなどが発生したら、スミチオンなどを散布しま
す。
 なお大きく膨らんだ蕾が急に萎れてしまうのは、年に1回、この時期にだけ
発生するバラクキバチの被害です。被害枝はそのままにせず、萎れた部分から
7、8センチ下から切り、生ゴミとして処分します。大切な蕾は花茎を紙テー
プで巻いて防除したり、風のない晴れた日(このハチの活動が多い)は早朝に
スミチオンなどの殺虫剤を散布すればある程度防げます。

<施肥と水やり>
 バラは肥料と水を好みます。開花時期(蕾が色づくまで)を除いて、月1回
固形肥料を置肥(親指大のものを5、6個)、月2回液肥を施します。1季咲
きの場合は、花後は肥料は半分とし、新苗の場合も、秋までは肥料は半分くら
いでよいでしょう。

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■ツツジ、シャクナゲ類の手入れ■

 花の咲き終わったツツジ・シャクナゲ類の手入れをしましょう。

 生垣や玉作りにしているツツジ類は花が終わったら、早めに刈り込みます。
今の時期ならば、多少強く刈り込んでも大丈夫です。

 シャクナゲ類は自然樹形で仕立てます。芽吹きが弱いので、枝を切るのは避
けましょう。込みすぎて日陰になっている弱い枝を元から抜く程度です。必要
なのは、芽摘みです。一つの節から伸びる芽を全て伸ばしていると、強い枝に
ならず、蕾も余りつかなくなります。多数の新芽が伸びてきたら、強い芽を1
本か2本残して、残りの芽は元から折り取ります。このとき、粘っこい樹液が
指につかないように薄手のビニル手袋をするかポリ袋などを手にかぶせて作業
するとよいですね。

 ツツジ・シャクナゲ類で、葉の緑が部分的に薄くなり、絣模様になるのはス
リップス(アザミウマ類)の被害を受けたものです。夏まで月に2回くらい浸
透移行性の殺虫剤(エカチン、オルトランなど)を散布しましょう。

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■チャドクガとカイガラムシ対策■

 これから梅雨どきが、病害虫の要注意時期です。特に気をつけたいのがツバ
キ・サザンカ、チャにつく毒蛾(チャドクガ)です。まだ群をなしているうち
にスミチオン乳剤やディプテレックス乳剤などを散布して、退治するようにし
ましょう。抜け殻や卵の跡なども見つけて始末しないと、風に飛んだりして肌
につくとトラブルの元になります。ウメやカリンなどのオビカレハ(ウメケム
シ)、サクラなどに多いアメリカシロヒトリなども同じ薬で退治できます。

 害虫で厄介なのがカイガラムシです。ウメの幹に黒い小さなこぶのようにし
がみついていたり、マツなどの枝先に白い粉がふいていたりするのはカイガラ
ムシの仲間です。幹についたものは竹ベラなどでこすり取り、枝先についたも
のにはエカチンやデナポンの散布をします。

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■アサガオの種まき■

 夏の朝を鮮やかに飾ってくれるアサガオ。1、2鉢育てるのならポット苗を
入手すればよいのですが、それ以上育てるというのであれば、ご自分で種子を
まきましょう。なお、アサガオは高温性ですから、夜間の温度が20℃を割ら
なくなってからがまきどきです。
    
1.まき床と用土 
   まき床は平鉢か浅い木箱(深さ10センチくらい)。用土は水洗いした
  清潔な川砂類で、容器の8分目くらいまで、入れておきます。
2.種子の調整 
   アサガオの種子は、表皮が固いので、1昼夜ぬるま湯に浸しておくか、
  種子の背の部分をナイフで中の白い部分が少し見える程度削り、小皿で5、
  6時間水につけてからまくようにします。
3.まき方
   割り箸で深さ1.5センチ(間隔4、5センチ)の穴をあけ、その穴に
  ピンセットで種子の腹を下にして、種子を入れます。まき終ったら、穴を
  砂で覆い、細かめのジョウロで25℃くらいのぬるま湯をかけ、鉢の上か
  ら新聞紙などで覆いをします。
4.種子まき後の管理 
   晴れた日は覆いをしたまま、日当たりに置き、夜間は室内にとりこみ、
  20℃以上を保ちます。大体2、3日で芽が動き出し、4、5日で発芽し
  ます。
5.小鉢上げ 
   種子まき6日くらいで双葉が開き始めたら(双葉の葉柄が開く前)、晴
  れた日なら午後3時以降(曇天ならいつでも)に小鉢に移します。
   鉢は3号か3.5号の駄温鉢で、用土は、腐葉土6、川砂3、もみがら
  燻炭1の混用土(もみがら燻炭がない場合は腐葉土7で)。鉢底1/3にご
  ろ土を入れ、根にわら灰を軽くまぶしてから、鉢の上部1/3を空ける程度
  の浅植えにします。
6.本鉢上げ
   移植後、25日位して、根がいっぱいに伸びているようになったら本鉢
  (5号か6号鉢)に移します。本鉢の用土は、腐葉土5、赤玉土3、もみ
  がら燻炭1、川砂1くらいの混用土です。
7.行灯仕立て 
   仕立て方は、摘芯しない本つる仕立てと摘心する子つる仕立てがありま
  すが、初心者の方は本つる仕立てがよいでしょう。行灯は、晴れた日の日
  中、つるが萎れ加減で柔らかいときにまきつけます。
8.肥料
   小鉢上げのときに配合肥料を小指の頭ほどを2個施すか、液肥を5日に
  1回与えます。本鉢に移したら、配合肥料大さじ2杯を2箇所に、10日
  後に同量をあいたところに埋めこみ、生育の具合を見ながら、液肥を追肥
  すればよいでしょう

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■イベント情報■

●梅田ガーデニングフェア2002(大阪) 
 5月8日〜6月2日 梅田・阪急百貨店 
 連絡先 Tel 06-6354-8889

●第4回国際バラとガーデニングショウ(埼玉) 
 5月17日〜22日 所沢市・西武ドーム 
 連絡先 Tel 03-5551-9542 

●エコ・グリーンテック2002(東京) 
 5月29日〜31日 有明・ビックサイト 
 連絡先 Tel 03-3267-4886

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 ◆◆◆お知らせ◆◆◆

 ただ今、「全国ガーデニングコンテスト2002」の応募者募集中です!
 あなたのお庭の写真を撮って、お送りください。
 たくさんのご応募お待ちしております!!

 →詳しい応募方法は、以下のページをご覧ください。
  昨年受賞のお庭の写真も見ることができます。
  http://www.gardening.or.jp/contest/index.html
 
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【プレゼント応募先】 present12@gardening.or.jp

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 最後までお読みいただいてありがとうございます。

  ゴールデンウィークは比較的お天気がよく、かなり暑い日もありましたが、
 最近はお天気が不安定ですね。気温も暑い日と肌寒い日の差が激しいので、
 風邪をひかないように気をつけましょう。
 植物にもよく気を配ってあげたいですね。

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2002年04月18日号 最新号 2002年06月05日号

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