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2002年08月26日号 最新号 2002年10月09日

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    園芸ファン通信          【Vol.18】  2002年9月10日号

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★9月上旬〜9月下旬の行事   
 白露(9月8日)   敬老の日(9月15日) 
 彼岸(9月20日)    秋分の日(9月23日)  

 残暑がぶり返して暑い日が続きますが、空の青さや雲の様子は秋が着実に近
づいているのを教えてくれますね。

 さて、秋の到着を知らせてくれる花のひとつススキの全国各地の平均開花日
を調べました。あなたのお住まいの地域での秋の進み具合を調べてみましょう。

函館8月25日   仙台8月19日  新潟8月29日  東京9月5日 
名古屋9月7日   大阪9月12日  松山9月15日  福岡9月21日 
鹿児島9月18日  那覇10月8日  (国立天文台資料より)

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■季節の手入れポイント 
 
<花壇・ガーデニング>
 春花壇用の秋植え球根も売られだしています。まだ、秋花壇を作っていない
方は、春花壇用の秋植え球根を植え込んでから、秋花壇用の草花苗を植えつけ
てもよいでしょう。この草花は秋の終わりに、パンジーやハボタンなど冬春花
壇のものと差し替えればよいわけです。

*協会のホームページ“季節の園芸作業”の8月下旬号に「秋花壇の植え込み」
方法が載っています。ご覧ください。
⇒ http://www.gardening.or.jp/colum/index40.html#garden

 また、秋の種子まきは、日中の最高気温が25℃以下になったころが目安で
す。(例年ですと、9月15日前ごろ)。早めに準備をしておきましょう。

<花木・庭木>
 台風にはまだまだ警戒が必要ですね。台風対策を済ませていないかたは、早
めに済ませましょう。また、収穫の終わった果樹類や夏咲きの花木類にはお礼
肥えを施しましょう。

 今月もツバキ・サザンカではチャドクガが発生することがあります。発生を
見つけたら、スミチオン乳剤を散布しましょう。また、クチナシ類の大敵・オ
オスカシバの最後の発生期です。油断すると丸裸にされてしまいますから、ス
ズメバチに似たガが飛んできたら要注意。対策は芋虫を小さなうちに捕殺する
のがよいでしょう。

*協会のホームページ“季節の園芸作業”の8月下旬号に「台風対策」
「花木・果樹類の病害虫防除」、9月号に「果樹・花木のお礼肥え」について
載っています。ご覧ください。

「台風対策」はこちら
⇒ http://www.gardening.or.jp/colum/index40.html#typhoon

「花木・果樹類の病害虫防除」はこちら
⇒ http://www.gardening.or.jp/colum/index40.html#defend

「果樹・花木のお礼肥え」はこちら
⇒ http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#fruit

<花鉢物・観葉植物>
 ハイビスカスやアブチロン、サンタンカ、アメリカンブルー、ポーチュラカ、
デュランタなどは開花が続き、うまく夏越しできた球根ベゴニア、フクシア、
ダリアなどは涼しくなるにつれ、勢いを取り戻して、花を上げてきます。

 また、短日(夜が長くなる)で花芽形成するポットマムやポインセチア、初
恋草、カランコエには夜間の照明を避けましょう。ミヤコワスレやシャコバサ
ボテンも花芽形成時期です。よく日に当てるようにし、水やりを控えめにしま
す。やはり充実期のノビル系デンドロビウムやオンシジウムも同様の管理です。

<家庭菜園・ハーブ>
 今月も秋冬野菜の種まきの時期。ダイコン、ハクサイ、レタスは9月上旬ま
でにまくようにしましょう。シュンギクは10月上旬、ホウレンソウ10月一
杯にまけばよいでしょう。キャベツやブロッコリーの苗は9月上旬に畑に定植
します。ナス、ピーマン、オクラは中旬に化成肥料を追肥し、土寄せしておき
ます。
 ハーブでも残暑が収まり、気温が25℃以下になったら種子まき、挿し木が
できます。また、花茎の出てきたバジルや夏越しできたナスターチウムは、
切り戻ししておきましょう。

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■宿根草や熱帯花木の挿し芽・挿し木■ 

 残暑がひと段落すると、挿し芽・挿し木の時期です。宿根草類や熱帯花木の
伸びすぎた枝や茂りすぎた枝は、切り取って挿してやりましょう。また、ニュ
ーギニア・インパチエンスやポーチュラカなど寒さに弱い宿根草は、挿し芽苗
で越冬させると、場所をとらず便利です。

<挿し芽・挿し木できる種類>
 ユーリオプシス・デージー、マーガレット、木立ベゴニア、ストレプトカー
パス、トラデスカンチア、ヘリオトロープ、ニューギニア・インパチエンス、
クジャクサボテン、ハイビスカス、フクシアなど。ハーブのミント類、タイム
類、セージ類、マジョラム、ラベンダー類、ローズマリーなども可能です。

<挿し芽の仕方>
・用土 
 清潔な川砂、バーミキュライト、鹿沼土など 

・挿し床 
 駄温の平鉢、イチゴパック(穴を開ける)

・穂木の調整と水揚げ 
 切り口を刃の鋭いナイフで切り戻し、穂木の長さを7、8センチに調節しま
す。茎の下1/3ほどの葉を切り除き、1時間ほど水を入れたガラスコップな
どに差して水揚げします。

・挿し方 
 箸などで穴を開けてから、穂木を1/4〜1/3さしこみ、もとを指で押え
ます。

・挿し芽後の管理 
 細かめのジョウロで、たっぷりと水やりし、あとは強い風の当たらない半日
陰のところで管理します。挿し床の表面が乾きかけてきたら、細かめのジョウ
ロで水やりします。早いものなら2、3週間、遅いものでも1か月半ほどで発
根します。

・発根後の管理 
 新しく芽が動いてきたら、根が出ていることを確かめ(根元の土を少し掘っ
てみる)、薄い液肥(規定の2倍)を与えます。冬はそのままの鉢で冬越しさ
せます。寒さに弱い種類は室内で、寒さに強い種類も、風の当たらないところ
で保護したほうがよいでしょう。

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■来年の春花壇の構想■  

 来年の春の庭をどう飾るかを決める重要な時期です。じっくりと検討しまし
ょう。チューリップやスイセンなどの秋植え球根を中心にすることが多いので
すが、メーンの球根に、どの草花を組み合わせるかは、花色や草丈、また球根
の芽の伸びてくる時期などを考えて決めましょう。

*協会のホームページ“季節の園芸作業”の9月号に「秋植え球根の植え方」
と「秋の種子まき」が載っています。ご覧ください。 
⇒ http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#bulb

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■ポインセチアの短日処理■  

 去年のクリスマスから冬の間に楽しんだポインセチアを、今年もきれいに色
づかせるには、短日処理を行うのが確実です。

<短日処理とは?>
 1日のうちで、夜が長いときを短日といい、逆に昼の長いときを長日といい
ます。ポインセチアのように、夜の期間が長くなると花を付ける性質の植物を、
短日性植物といいます。

<短日処理をするわけ>
 短日性の植物は、秋になると自然に花芽をつけるのですが、ポインセチアな
どは、建物の照明や街路灯などに反応して短日になったのに気が付かず、クリ
スマスまでにうまく色づいてくれないことが多くあります。そこで、人工的に
光を遮断して確実に短日状態にすることが必要になります。

<短日処理の方法>
 9月になったら、夕方の5時から朝の9時くらいまでの間、株がすんなり入
る程度の大きいダンボールをかぶせて光を遮断します。これを毎日繰り返しま
す。そうすると、1か月から1か月半もすると、花芽ができ、包葉が色づいて
きます。そうしたら、もう、光に当ててかまいません。

 なお、あまり株が大きいとダンボールをかぶせにくくなるので、初夏に挿し
芽をして株を更新し、その株を育てて8月中下旬に摘芯をして枝を出させるよ
うにすると手ごろな大きさに仕上がります。

<カランコエの場合は>
 同じ短日性植物のカランコエも同じ時期に短日処理をすると、クリスマスこ
ろに花を咲かせることができます。短日処理の期間は1か月でよいでしょう。

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■果樹・花木のお礼肥え■  

 ブルーベリー、ウメやサクランボ、モモ、早めに収穫の終わったナシやクリ
などの果樹類と、夏咲きの花木にはお礼肥えを施しましょう。

<施す肥料の種類>
 果樹にはチッ素分の多い即効性の化成肥料を、花木類は3要素等量混合くらい
の化成肥料か有機配合肥料を与えます。

<施す量と与え方>
 果樹類では、寒肥の時の半分くらいを、花木では、成木で軽く2握りくらい
を根回りに浅く溝を掘って埋め込みます。

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■夏越ししたシクラメンの手入れ■ 

 暮れから春まで長期間咲き続けてくれたシクラメン、うまく夏越しできまし
たか。今の時期に植え替えれば、暮れから1月ころに花が上がりだします。
購入株と比べると、花は小輪になりますが、上手に管理すれば、ボリュームた
っぷりのシクラメンが楽しめます。

<水やりしないで休眠させた株> 
 球根が硬くしまっていれば、夏越し成功です。9月上中旬に新しい用土で植
え替えます。

●植え替えの方法
1.株を鉢から抜いて、

2.古い土を根を引っ張らないように丁寧に落とします。

3.土を落としたら、根の先を1/3ほど切り詰めます。

4.新しい用土(赤玉土6に腐葉土または完熟堆肥4の混用土)を用意します。

5.底にごろ土を1/4くらい入れ、土を少し入れます。

6.根を広げて、根の間に土がよく入るように植えます。

7.植える深さは、球根の2/3が土から出る程度です。

8.球根の最上部が鉢の縁よりほんの少し低くなるようにします。

9.植え終わったらたっぷりと水やりします。

●植え替え後の管理
 半日陰の場所で1週間くらい養生させます。その後は、よく日の当たる雨の
当たらない場所で管理します。

●肥料の与え方
 シクラメンは肥料を好みますので、肥切れしないように与えます。
まず、植え替え時にマグアンプK(小粒)などの緩効性の固形肥料を2つまみ
ほど土に混ぜて元肥とし、芽が動いてきたらハイポネックスなどの液体肥料を
週に1回追肥します。

<休眠させなかった株>
 葉が多数付いていて、球根の頂上部に新しい葉芽や花芽が動き出していれば
夏越し成功です。

●植え替えの方法
 根鉢を崩さないようにそっと鉢から抜き、そのまま、一回り大きい鉢に新し
い用土で植え直します。用土は、前記のものでよいでしょう。植え替え後の管
理や肥料の与え方も同様にしてください。

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■■花見案内■■
*協会のホームページ“季節の園芸作業”の9月号に「コスモスの名所案内」
が載っています。ご覧ください。
⇒ http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#cosmos

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