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2002年09月10日号 最新号 2002年10月24日

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    園芸ファン通信          【Vol.19】  2002年10月9日号

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★10月上旬〜10月下旬の行事   
 寒露(10月8日) 体育の日(10月14日) 霜降(10月23日)    

 10月に、本土直撃の台風というのも珍しいですね。台風21号はあっとい
う間に来て、あっという間に去っていった感じですが、皆さんのお住まいの地
域ではいかがでしたか。

 ここ数日はよい天気が続きそうですが、秋の天気は変わりやすいもの。園芸
仕事は、早めに済ませておきましょう。

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■季節の手入れポイント 
 
<花壇・ガーデニング>
 これからが、チューリップやクロッカスなど秋植え球根の植え付けの時期で
す。秋花壇がまだ盛りの場合は、ビニールポットなどに仮植えしておき、秋花
壇が終わったら、パンジーやハボタンなど冬春花壇の草花と一緒に植えつけれ
ばよいわけです。
 また、スイートピーやアイスランドポピーなどの種子まきの時期です。

<花木・庭木>
 今年はキンモクセイの花つきがよかったようで、道を歩いていてこの木の匂
いを感じたことが多くありました。

 花が終わった夏秋咲きの花木類や収穫の終わった果樹類、これから開花する
サザンカなどにはすぐに効きだす緩効性肥料を、花芽のできている春咲きの花
木には堆肥や油粕などの遅効性の肥料を施せばよいでしょう。

 また、今月の下旬は、生垣の止め刈りの時期です。
ただ、サツキ・ツツジ類、ドウダンツツジ、サザンカ・ツバキなどでは、すで
に花芽ができています。これから、強い刈り込みをすると、せっかくの花芽を
切ることになってしまい、来年は花が少なくなってしまいます。
ある程度、形の維持できている場合は、飛び出ている枝だけを切り取る程度に
しておくと花が多く楽しめます。

<花鉢物・観葉植物>
 気温が下がり、日が短くなるにつれ、植物の生育も落ち着いてきて、土の乾
きも遅くなります。それにあわせて、水やりも控えめにしてゆきます。
“水を控えめ”というのは、水の量を少なくするのではなく、水やりの間隔を
長くするのです。土の表面が白く乾いてきたときが、次の水やりのタイミング
です。

 先月(9月)に挿し芽をしたもので、根付いて新芽が動き出したものは、順
次ポットにあげてゆきます。

<家庭菜園・ハーブ>
 夏の終わりから秋早めにまいた野菜類は生育が進み、ハクサイ、ダイコン、
レタスなどでは追肥や土寄せの時期です。また、気温が下がるにつれホウレン
ソウ、チンゲンサイ、コマツナなどのまき時になります。生育がよい時期です
から、期間をずらして種子をまけば、順次収穫してゆくことができます。

 タイム、オレガノ、ラベンダー、ミント類など耐寒性の強いハーブの植え付け、
移植は今月中旬頃までにすませましょう。

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■クリスマスローズの植え替え■
 
 庭植えのものはよいのですが、鉢植えのクリスマスローズは2年に1回は植
え替えしたいもの。地上部に比べて根部が大きいので、根詰りしやすいのです。

<植え替えの時期>
 植え替えの時期は花後でもよいのですが、生育期に入ったばかりの9〜10
月に行うと、植え痛みが少なくてすみます。

<植え替えの方法>
1.鉢からそっと抜く。うまく抜けない場合は、鉢を割ってもよい。

2.根をいためないようにヘラなどで回りの土を1/3ほどおとし、痛んで黒
  くなった根を切り取る。植え替えが遅れて、根が固くまとまってしまった
  ものも、ていねいにほぐす。

3.新しい用土(赤玉土4、腐葉土4、川砂2+貝石灰少量)で、一回り大き
  な鉢に植え直す。
  株が茂りすぎたものは、このとき、株分けをしてもよいでしょう。

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■バラ・秋の手入れ■
  
 8月下旬〜9月上旬に剪定したバラ(H・T系)は、そろそろつぼみが大き
くなってきたはずです。ただ、時期的に、まだ病害虫の被害が出ますから、開
花の時期を除いて、うどんこ病(ミラネシン、トリフミン)、黒点病(ダコニ
ール、サプロール)、アブラムシ(オルトラン)、ハダニ(ケルセン、オサダ
ン)の防除を行います。
 特に雨が続いた後は、要注意です。花が終わったら、花柄摘みを行いましょ
う。
 
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■観葉植物や熱帯花木、花鉢物の取り込み■
  
 夏の間、戸外で過ごさせた観葉植物や熱帯花木、寒さに弱い花鉢物は、そろ
そろ室内に取り入れる準備をしましょう。
 
<取り入れる前の準備>
・害虫の防除 
 アブラムシやカイガラムシ、ナメクジなどを持ち込まないように、葉の裏や
株元、鉢の裏などをチェックしましょう。あらかじめ取り込む前に、スミチオ
ンやオルトラン乳剤を散布して、退治しておくのもよいでしょう。

・長く伸びた枝やツルを切り詰め、茂りすぎたところの枝は間引きます。

・ハイビスカスなど庭に植えて育てたものを、鉢に上げて冬越しさせる場合は、
掘り上げる1か月くらい前に、根鉢よりも1回り小さくスコップを入れて太根
を切り、細根を出させておく(この作業を根切りといいます)と、植え替えし
やすくなります。

・植物の幹を布で、鉢の周囲をたわしなどで洗い、ごみや汚れを落としておき
ます。

<取り入れる目安>
・最低温度が15℃くらいになったら取り入れる種類
 高温性のアローカシア、アカリファ、アンスリウム、カラテア、カリアンド
ラ、クロトン、サンセベリア、セントポーリア、フィトニア、プルメリア、ポ
インセチア、ユーチャリス(アマゾンリリー)など

・最低温度が10℃くらいになったら取り入れる種類
 中低温性のアジアンタム、アナナス類、カラジウム、ジャガランダ、ドラセ
ナ、ハイビスカス、パキラ、フィロデンドロン、ブーゲンビレア、ペペロミア、
ポトスなど

・最低温度が6、7℃になったら取り入れる種類
 低温性のアスパラガス、アブチロン、インドゴムノキ、クワズイモ、クジャ
クサボテン、クンシラン、ゲッカビジン、シェフレア、ヂュランタ、トケイソ
ウ、トラデスカンチア、ランタナなど

<室内での管理の注意>
 日照を好むものは、窓際の明るいところに置き、日照に弱いものはレースの
カーテン越しのところに置くなど、置き場に注意しましょう。10月中はまだ
光が強いので、室内の日当たりは温度が上がりすぎることがありますので、注
意が必要です。また、室内は戸外よりも空気が乾燥していますので、土の乾き
方をチェックするとともに、葉水などを与えるようにしましょう。

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■洋ランの手入れ■  

 冬に花の咲くものが多い洋ラン類では、秋に株の充実期を迎える種類や花芽
分化するものが多くあり、ほかの植物と違った管理が必要です。

 中高温性のバンダやデンファレ、カトレア、パフィオペディルムは、上旬に
は室内や温室に取り込みますが、シンビジウムやノビル系デンドロビウムは、
そのまま戸外で栽培を続けます。

・シンビジウム 
 新芽のバルブが完成し、花芽ができる時期です。よく日にあて、水やりは植
え込み材料の表面が白く乾いてきたら与えるようにします。肥料は、バルブが
充実したものには不要で、まだバルブが完成していないものには骨粉を与えま
す。

・デンドロビウム
 充実したバルブが、夜間温度10〜13℃に2週間くらい当たると花芽がで
きます。日のよく当たるところで管理し、雨には当てないようにします。水や
りは、植え込み材料の表面が白く乾いてきてから与えるようにします。
肥料は不要です。

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■庭木の植え付け■
 
 気温の低下とともに、樹木の活動も衰えます。今月の中旬頃までが、常緑広
葉樹類の植え付けや移植の時期です。

<植えられる種類>
 オオムラサキ、カルミア、キンモクセイ、ギンモクセイ、サザンカ、サツキ、
センリョウ、ツバキ、ナンテン、ヒイラギナンテン、マテバシイ、モッコク、
モチノキなど

 落葉樹は、落葉が始まってからが適期になります。

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