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    園芸ファン通信      【Vol.27】  2003年3月12日号

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 テレビや新聞ではスギ花粉予報が始まりました。いつの間にか、ウメやサク
ラをしのぐ「春の風物詩」になってしまいましたね。 
 さて今回は、これからの季節に役立つ、庭木の選び方と植え方、ウメ・ツバ
キ・ロウバイの花後の剪定、野菜とハーブの種まき・植付けなどを詳しくご紹
介します。

■■■■■■■■■■■■■■■今号の目次■■■■■■■■■■■■■■■

(1)植木市で上手に庭木を買う           
  ―――よい庭木の選び方と植え方

(2)来年も花をたくさん咲かせるために
  ―――ウメ、ツバキ、ロウバイの花後の剪定

(3)今が種まき、植え付けの好機
  ―――すぐに収穫の楽しめる野菜とハーブ

(4)華麗な花房を長期間楽しむシザンサスの管理法
  ―――季節の花鉢物の管理

(5)ガーデニングもシーズンイン!
  ―――春まき草花の種まきと春植え球根の植え付け

(6)季節の手入れポイント
  ―――花壇・ガーデニング、庭木・花木、花鉢物、家庭菜園・ハーブ

(7)イベント情報 
  ―――あいち花フェスタ・名古屋国際蘭展、日本フラワー&ガーデン
     ショウほか

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(1)花木・果樹・庭木の入手の好機です
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 今月は落葉果樹類や各種花木、庭木類の植付けの時期。各地で植木市が
開かれますし、ガーデンセンターなどでも種類が多くなります。
 ツバキ、ボタンやフジ、ツツジ・シャクナゲ類などでは、鉢植えの物を購入
し、花が終わったら、庭に植えるようにしてもよいでしょう。 

 植木市などで購入するときは、なるべく早くいって、よい木を選ぶこと。品
種ものは花を確認してから選ぶようにすると、トラブルを避けることができま
す。枝ぶりだけでなく、幹の模様や根の張り具合も大切です。しっかりと確か
めましょう。

 なお、ツバキなど、何年か鉢植えにしていたものを庭に下ろすときは、根が
鉢いっぱいに回って、固く締まっていることがあります。
こうした場合は、箸などで突いて土を落とし、根をよくほぐしてから植えるよ
うにします。この際、多少根が切れてもかまいませんが、その分、枝も多少
(1/4くらい)切り落としてバランスをとります。
 なお、1本立ての果樹苗は、幹を3、40センチに切り詰め、支柱を立てて
植えつけます。 

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(2)冬・早春咲き花木の花後の剪定
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 冬から、春早く咲いてくれた花木類は、花が終わったら剪定をして樹形を整
えます。

 <ウメ>
 花ウメの場合、葉芽のある枝は、芽を2、3芽残して枝を切り戻します。葉
芽のない枝は、枝の基部を少し残して切り詰めます。実ウメの場合は、花後剪
定はせず、そのまま伸ばします。

 <ツバキ>
 ツバキも花が終わった木から剪定をします。花が咲いた枝は、来年はよい花
をつけませんから、枝の基の方に2芽くらい残して枝を切り詰め、花が咲かな
かった枝は来年花が咲きますので、大切にします。
 ただ、残す枝のバランスを見て、込みすぎるようなら、こうした枝も2、3
芽残して切り詰めます。

 <ロウバイ>
 自然に樹形が整いますので、原則的に剪定は不要ですが、込みすぎた枝の間
引きなどは、花後すぐに行ないます。あまり強い剪定を行なうと、逆に木が暴
れて徒長枝を多く出すので注意しましょう。台芽は見つけ次第切り取ります。

*協会のホームページ『季節の園芸作業(3月号)』に、花木の春の剪定の図
解が載っています。ご覧ください。
=>http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#sentei

 サルスベリやザクロ、アベリア、キョウチクトウなど夏咲き花木類でまだ手
を入れていないものは、芽が伸び出す前に剪定しましょう。

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(3)野菜・ハーブの種子まきと植えつけ
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 カブ、コマツナは露地で、ネギ、パセリはトンネルでまきます。パセリは本
葉1、2枚で移植しましょう。ハーブでは、ミント類、レモンバーム、タイム
類、ロケット、チャービルの種子がまけます。
 平鉢でまき、風の当らない日だまりで管理します。遅霜の心配があるときは
室内や軒下に取りこみましょう。

 種子まきは苦手という方は、苗から始めるのがよいですね。野菜苗は、双葉
が黄化せずしっかりついているものを選びましょう。ハーブ苗も種子からの場
合は同様です。なお、野菜苗もハーブ苗も遅霜の恐れがなくなってから定植し
ます。 

 また、暖かくなるにつれ、害虫類が出始めます。アブラムシが出たら、少な
いときは手でつぶし、多いようでしたら、生の牛乳をスプレーしてやりましょ
う(2日おきに3回くらい)。

 冬越しさせたハーブでは、そろそろ芽が動き出してきます。固形の化成肥料
か液肥を与え、元気づけてやりましょう。

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(4)花鉢物の管理
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 花鉢物も、そろそろ外で育てられるものが多くなります。ただ、今の時期は
温室で促成栽培されたものですから、いきなり外で育てることはできません。

 晴れた暖かい日は風の当らない日だまりに置き、夜間や風の強い日は、暖房
の風が直接当らない室内で保護するのがベストです。これまで、室内で育てて
きた鉢も、同様に少しずつ外の空気に慣らしてゆきましょう。

 <シザンサス>
 春の鉢物で、ひときわ華やかなのはムレコチョウ(群胡蝶)の別名を持つシ
ザンサス。鮮やかな花色と蝶々が群れ飛ぶような花姿で豪華な雰囲気を演出し
てくれます。

 シザンサスで注意したいのが、蒸れと水切れ。南米のアンデス原産で高温に
弱く、気温が25度以上になると弱ります。そのため通風を図らなければいけ
ないのですが、風が強いと鉢の大きさのわりに花房が大きいので、水切れをお
こしやすいのです。といって、腰水も、過湿で根腐れのもとになるので禁物。
こまめにチェックして、乾く前に水をやる以外ないようです。管理に気を使い
ますが、その分見ごたえは充分な花です。

 なお、花房が咲き終わったら、株元で切り戻すと、次ぎの花房が上がってき
て、2度楽しめます。

<そのほかの鉢物の管理>
 室内で咲かせていたプリムラ類やマーガレット、ゼラニウムなどは、霜が
降りなくなったら、外の日当たりに移します。花の咲いているあいだは、花
がら摘みと追肥を忘れずに。

 クンシランはそろそろ、花芽が上がってくる頃、クジャクサボテンも花芽
が作られる頃ですので、日によく当てるようにしましょう。ともに肥料は不要
です。

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(5)草花の種子まきと球根の植えつけ
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 ガーデニングもシーズンイン。草花類の種子まきや春植え球根の植付けの時
期が近くなってきました。種子や球根などは早めに手配しておきましょう。

<種子まきの目安>
・低温で発芽するコスモスやアスター、ナスターチウムなどはソメイヨシノが
散る頃。

・もう少し温度が必要なアゲラタムやジニア、ペチュニアはヤエザクラが咲き
始める頃。

・高温性のサルビアやマリーゴールド、ケイトウ類はヤエザクラが散る頃。

・アサガオやヒョウタンはさらに10日くらい遅くなります。

<春植え球根の植えつけの目安>
・ダリアやグラジオラス、ゼフィランサスなどは、遅霜の恐れがなくなったら
植えつけられます。

・アマリリスは少し遅く、ソメイヨシノが咲き出す頃、熱帯性のカンナやジン
ジャー、アマリリスはヤエザクラが咲き出す頃を目安にしましょう。

球根ベゴニアは球根を入手したら、早めに暖房のある室内で、催芽をし、芽が
伸びてから本鉢に植えます。

*協会のホームページ『季節の園芸作業(3月号)』に、球根ベゴニアの植
え付けの図解が載っています。ご覧ください。
=>http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#bego

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(6)季節の手入れポイント
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 <花壇・ガーデニング> 
 パンジー・ビオラなどの春花壇が見事になってきました。株のボリュームが
まし、蕾の上がる数も多くなりました。それだけに肥料が切れると、株の勢い
が止まってしまいます。

 新しく咲く花が小さくなったり、次のつぼみが上がるまで間があくようにな
るのは注意信号です。急ぎのときは、液肥で、余裕のあるときはマグアンプk
などの緩効性固形肥料を追肥しましょう。花がら摘み、大きくなりすぎた株や
伸びすぎた枝の剪定も忘れずに。 

<花木・庭木> 
 今年は、ウメやロウバイなどの花木類の開花も遅れた割には、サクラ(ソメ
イヨシノ)の開花は例年よりも早いという予報です。

 花が咲き終わった花木は、早めに剪定をしましょう。また、お彼岸を中心に
植木市が開かれるところも多いようです。早めに出かけて、気に入った樹木を
入手し、植えつけましょう。
 
<花鉢物> 
 マーガレット(白、桃、黄)、マーガレットコスモス、ユーリオプシスデー
ジーは大鉢が多くなっているようです。

 初恋草、シザンサス、羽衣ジャスミン、ボロニアなども目を引き、チューリ
ップやラナンキュラス、アネモネなどの球根類が春の気分を高めてくれます。
ハイドランジア、クレマチス、フクシアなどの促成ものも出まわり始めてきま
した。

 いずれも温室で大事に育てられた株ですから、並べられてすぐの鉢を選び、
購入したら、強い風の当らない日溜りにおき、夜は暖房の風の直接当らない室
内に取りこみましょう。 

<家庭菜園・ハーブ> 
 いよいよ本格的な春の種まきシーズンが始まります。また、ダイコンやタカ
ナ類、ホウレンソウ、ニンジンなど冬越しした野菜や畑において利用してきた
種類も、春になるととう立ちして、利用できなくなりますので、早めに収穫し
ましょう。 

 霜の終わった地方では、寒さに強いタイムやミント類などのハーブ類の種ま
きや苗の植えつけ、植え替え、株分けが行なえます。

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(7)イベント情報 
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●フラワードーム2003―あいち花フェスタ・名古屋国際蘭展(名古屋・ナゴ
ヤドーム) 
3月13日〜18日  
連絡先 Tel 052-961-2111

●2003日本フラワー&ガーデンショー(東京有明・東京ビッグサイト) 
3月21日〜23日  
連絡先 Tel 03-3583-6157

●神戸蘭展2003(神戸・神戸国際展示場) 
4月2日〜6日 
連絡先 Tel 078-322-5360

●第5回国際バラとガーデニングショウ(埼玉・西武ドーム)     
5月16日〜21日 
連絡先 Tel 03-5551-9542 

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最後までお読みいただいてありがとうございます。

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