質問.01 洋ランの育成について
  一つのフレームの中で、カトレア、シンビジウム、パフィオペディルム、ミルトニアを育てるには、温度、湿度、水やりなど、どのように加減したら良いのでしょうか。
(北海道天塩郡  T.Kさん)
回答
  この四種のランのうち、カトレアミルトニアは最低温度が割合高く一〇度から一三度で、理想的には一五度以上に保ったほうが良いのです。しかしシンビジウムパフィオペディルムはだいたい五〜八度位です。
 したがって、カトレアとミルトニアはフレーム内のなるべく高い位置に置くか、吊るかして、シンビジウムとパフィオペディルムは低い位置に配置するのが最適です。さらに前二者のみ、ビニールなどでおおい、保温に心がけます。
 湿度は、いずれも六〇〜七〇%見当です。特に空気が乾きやすい温風暖房機では、時々床に散水したり、加湿器などを使いたいものです。
 高湿度がいいといっても、通風が悪いと病気が出やすいので、日中好天時は通風を図ってください。フレーム内に風力の弱い扇風機を回して湿度のある空気を動かすのがいいとあって、古い扇風機を温室内で回す向きがふえています。
 水やりは、植込材料によってもかなり違ってきますが、総じて言えることは、気候に応じ、また鉢の乾き具合に応じて加減することです。一応の目安として、一般に夏は朝夕二回、春秋は二〜三日に一回、冬は四〜五日に一回たっぶりと、鉢底まで行き渡るように灌水してください。
 中でもパフィオは水分を多く望むほうです。これは、樹下に生える地生ランである為であろうと思われます。置き場所も強い光線を避けて、棚下などに置いて乾きにくい環境にすることです。もしそれでも乾くよぅでしたら、他のランよりもやや頻度を高めて水を与えてください。
 またミルトニアは休眠せず一年中生育し乾きに弱いので、十分に水があったほうかいいので、パフィオ同様、他よりも多めに潅水してください。
 なお、シンビンウムは暖房か効きすぎて最低気温一五度以上、昼間温度が三〇度以上にもなるようですと軟弱になり、芽は増えても花上がりが悪くなります。
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質問.02 カトレアを温室なしで開花させるには
 温室もないのですがカトレアを素人でも開花させることかできるでしょうか。
(東京都世祖谷区  K.Kさん)
回答
  まず冬の温度が問題で、夜間最低一〇〜一五度は保ちたいものです。
 少ない鉢数でしたらビニール等を利用して育苗箱を作り、これにヒヨコ電球とサーモスタットを取り付けると良いでしょう(過熱に注意)。この上に毛布などをかけて夜間保温すれば電気代も少なくてすみます。灌水は温度、天候によって左右されますが、いずれにしても過湿はよくありません。特に冬の低温期には、根腐れを起こす心配があります。植替えは一〜二年置きで四月に入り最低気温一五度以上が確実に保てるようになってから行ないます。
 肥料はハイポネックス一〇〇〇倍液を月一〜二回施すのが無難ですが、四〜六月の生長期だけで十分です。一般に黄花の系統のものは高温を好み、生長力もやや劣るようです。また、初めは、ちょうど高温の夏が生長期にあたり、冬が休眠期になる秋咲きの品種を選ぶのも良いと思います。
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