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園芸ファン通信 【Vol.24】 2003年1月21日号
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★1月の行事
成人の日(1月13日) やぶいり(1月16日) 大寒(1月20日)
遅くなりましたが、新年、明けましておめでとうございます。今年もよろし
くお願いいたします。
さて、今年は早くも本格的な寒波が到来し、寒さが厳しい冬になりそうです
ね。小寒をすぎ、20日が大寒と、これから一番気温が低い時期に入ります。
日本各地の最低気温(記録日)を調べました。
旭 川 −41.0℃ (1902.1.25) 札 幌 −23.9℃ (1945.1.18)
仙 台 −11.7℃ (1945.1.26) 新 潟 −13.0℃ (1942.2.12)
東 京 −9.2℃ (1876.1.13) 長 野 −17.0℃ (1934.1.24)
名古屋 −10.3℃ (1927.1.24) 大 阪 −5.5℃ (1981.2.27)
鳥 取 −7.4℃ (1981.2.26) 高 松 −7.7℃ (1945.1.28)
福 岡 −8.2℃ (1919.2.5 ) 鹿児島 −6.7℃ (1923.2.28)
那 覇 6.6℃ (1967.1.16)
(国立天文台編 理科年表より)
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■季節の手入れポイント■
<花壇・ガーデニング>
戸外での作業は特にはありません。空いている花壇があったなら、天地返し
しておきましょう。シャベルなどで花壇を掘りかえし、下の土を上に出しほぐ
して空気にさらします。寒さや乾風、日光に当てることで、春からの病害虫の
発生を減らすことができます。
*協会のホームページ・季節の園芸作業に、今年のガーデニング計画を立てる
ときに役立つ「国内・国外の種子・苗の通販業者と外国の園芸の会」の紹介が
載っています。ご覧ください。
=> http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#tuhan
<花木・庭木>
針葉樹、落葉果樹・花木の剪定を年内に行えなかった方は、無理に今月に行
うことはありません。厳冬期を避け、2月になってからでよいでしょう。ただ、
モミジ・カエデ類は樹液の流動が早いので、今月のなるべく早めに剪定を終わ
らせます。
*前号に「モミジ・カエデの剪定」の方法が詳しく載っています。ご覧ください。
=> http://www.gardening.or.jp/colum/index44.html#kaede
また、冬の薬剤散布(石灰硫黄合剤)や寒肥の時期です。
<花鉢物>
室内に取り入れた寒さに弱い熱帯花木類や草花類の具合はいかがですか。落
葉性の種類は、枝を切り詰めて、水やりを少なめとし、常緑性の種類も水は控
えめに。水やりの基本は、鉢の土が乾いてきてから与えるようにします。
また、アブラムシ、カイガラムシ、ハダニが発生しやすいので注意しましょ
う。表側だけでなく、定期的に葉裏や葉の付け根、株元の葉の重なりあってい
るところをチェックします。
新しく購入した鉢物類で花が次々と咲く種類には、追肥と花がら摘みを行い
ましょう。
<家庭菜園・ハーブ>
家庭菜園は休眠の時期。越冬させている種類も少なくなりましたね。ホウレ
ンソウやシュンギクなど、ビニルトンネルやべたがけシートをかけて育ててい
るものは、中でアブラムシなどの病虫害が発生していないか、時々調べてみま
しょう。
また、ビニルトンネルを利用すれば、ニンジン、コマツナ、カブ、ダイコン
などの種子がまけます。今、種子をまけば、春〜初夏にかけて収穫できます。
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■洋ランの手入れ■
新春になると、各地で洋ラン展が開かれます。あなたの愛蘭の具合はいかが
ですか。なかなか、プロの栽培株のようにはいかないものですが、シンビジウ
ムやパフィオペディルムなどそろそろ蕾が上がってきてくれるころです。
<花つきの株を入手した場合>
●置き場所
よく日の当たる夜間10℃程度が保てる暖かい場所(暑すぎないように)。
暖房の風の直接当たるところは避けます。
●水やり
水やりは鉢の用土が乾いてから2、3日後に(週に1、2回程度)、室温よ
り少し高めの30度くらいのぬるま湯を湿らす程度与えます。蕾のある株では
暖かい日にシリンジ(噴霧)をしましょう。
●肥料
花の咲いている間は不要。春になって、芽が動いてきてから与えます。
<持ち込み株の管理>
温室があれば別ですが、あまり温度が保てない場合は高温性のカトレアやフ
ァレノプシスなどは花が咲くのが遅くなります。低温性のシンビジウムやパフ
ィオペディルム、ノビル系デンドロビウムは蕾があがってきます。
花茎が折れたり曲がったりしないよう、支柱を立てましょう。また、空気が
乾燥しがちですので、シリンジをマメに行います。
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■花木・庭木類に寒肥をあげましょう■
大きく育った庭木には肥料は必要ないのですが、苗木の間や、花木類・果樹
類には施肥(肥料を与えること)がかかせません。
寒中に、ゆっくり分解されてゆく有機質肥料を与えると、ちょうど根が動き
出す頃にききだすのです(根は芽より早く活動が始まります)。雪の積もって
いる地方では春になり、雪が消えたらすぐに行ないます。
●寒肥に向く肥料の種類
油粕、魚粕、堆肥など。市販の有機固形肥料でもよい。
●肥料の与え方
樹冠幅いっぱい(枝が一番遠くに伸びているところ)あたりの真下くらいで、
輪状に深さ20センチほどの溝を掘るか、3、40センチほどの壷状の穴を6、
7個掘り、肥料を入れて埋め戻します。
前者は低木、後者は高木に向く方法です。溝や穴を掘る時に根に当ったら、
ハサミなどで根を切っておくようにします。そうすると、細根が多く発生する
ようになり、下枝がよりしっかりするようになります。
●与える分量
目分量でかまいません。幹の直径が5センチ以下の樹木なら50〜150グ
ラムくらい、それ以上大きくなったものは100〜200グラムくらい、花木
類・果樹類は大きめの数値で、普通の庭木類は小さめの数値を目安にします。
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■冬の薬剤散布■
12月の初めにマシン油乳剤を散布した方は、そろそろ石灰硫黄合剤をまい
てもよい時期です。今、薬剤散布しておけば、翌年の病害虫の発生がてき面に
少なくなります。
●冬の薬剤散布の目的
冬の薬剤散布は、マシン(機械)油乳剤と、石灰硫黄合剤を交互に散布し、
退治しにくいカイガラムシ類やハダニ類を防除するものです。石灰硫黄合剤は
ウメなどの黒星病、イブキ類のさび病の予防にも効果があります。
●石灰硫黄合剤の希釈と散布の仕方
ビンの石灰硫黄合剤は振るとジュウジュウと音を立てたりするので、ちょっ
とこわい気がしますが、説明書の通り薄めれば大丈夫です。希釈濃度は散布す
る樹によって違い、落葉した樹木には10倍、針葉樹や常緑樹には3、40倍
程度です。
咲きかけた蕾や動き出した新芽には薬害を起こすことがあるので避けて、幹
や葉裏まで丁寧にかけます。薬液がガラスなどにつくと、白く残ってなかなか
取れないことがありますので注意しましょう。
●注意
・石灰硫黄合剤はアルカリ性が強いので、石灰硫黄合剤の散布後に、マシン油
乳剤などを散布する場合は、1か月程度の間隔をとること。
・石灰硫黄合剤を散布した後は、噴霧器などは、食用酢を1%に薄めて洗い、
その後によく水洗いすること。
・石灰硫黄合剤はマツ類、ヤツデ、コバノナンテンには薬害を起こすことがあ
るので注意。
・マシン油乳剤は、マツ類(特にゴヨウマツ)、キャラボク、ヒマラヤスギ、
ツツジ・サツキ類、ウメには薬害を起こすことがあるので注意。
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■大雪が降ったら■
北の地方は、今年も大雪のようですね。コンスタントに雪が積もる地方では、
雪害対策に雪吊りやこも巻きをしていると思いますが、暖地でふいに大雪が降
ると、庭木類や鉢植えを傷めてしまうことがあります。そこで、大雪後の手当
ての方法をお教えしましょう。
●雪が大量に枝に積もったら
枝をむやみにゆすらないこと。寒さで硬くなった枝が折れてしまいます。枝
を下からそっと持ち上げ、少しづつ左右に揺らして雪を落とすようにします。
また、温度が上がってくると、屋根から雪がまとまって落ちて、下の樹の枝
を傷めることがあります。建物の近くの樹には、板や竹竿をつぼめた雨傘状に
組んで、すっぽりかぶせてあげるとよいでしょう。
●雪で棚上の鉢植えが埋もれてしまったら
そのままにしておくと、鉢の水分が吸い取られて、中が乾いてしまうおそれ
が。雪が止んで気温が上がってきたら、雪の上からたっぷりと水をかけ、雪を
溶かしてしまいましょう。ただ、雪がとけたあと、水分が多い状態で強い風に
当てると、鉢の中までがちがちに凍ってしまうことがあります。
寒さに強くない種類は、水が抜けるまで、風の当らない棚下などに避難させ
ましょう。
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◆◆◆イベント情報◆◆◆
2月前半までの園芸・ガーデニング関係の催し物を調べました。ぜひ出かけ
て見ましょう。
●春の洋らん展(鹿児島・かごしま熱帯植物園)
1月24日〜2月2日(連絡先 Tel 099-225-4470)
●第52回関東東海花の展覧会(東京・池袋サンシャインシティ文化会館)
1月31日〜2月2日(連絡先 Tel 03-3434-9554)
●第77回国風盆栽展(東京上野・東京都美術館)
2月9日〜16日(連絡先 Tel 03-3821-3059)
●第5回クリスマスローズ展(東京・神代植物公園)
2月11日〜16日(連絡先 Tel 042-361-2832)
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最後までお読みいただいてありがとうございます。今年も宜しくお願いいた
します。
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